静岡県の学力は?全国学力テストの調査結果からランキング順位を調査してみた

静岡県の学力は?全国学力テストの調査結果からランキング順位を調査してみた

面積が47都道府県で10番目に人口が多い静岡県。

「ふじのくに」として豊かな自然からもたらされる多彩な特産品が多い静岡県。

そんな静岡県の学力は全国と比べてどのくらいなんでしょうか?

小さなお子様をお持ちの方やこれから静岡県に引っ越しを考えている方は気になるテーマですよね。

今回は静岡県の学力について全国ランキング順位など調べてみました。

目次

静岡県の学力テストの実力は?

学力はもちろん地域によって差がある事はご存知の通りですが、群馬県の学力は他の都道府県と比べてどんな結果なのでしょうか。

そんな他のエリアとの学力差を図る物差しとして、同じ問題を地域の異なる児童が解く事で、地域ごとの結果が分かる学力テストの結果を利用する方法があります。

学力テストとは?

調査対象:小学校第6学年の児童及び中学校第3学年の生徒を対象に実施 出題範囲:調査する学年の前学年までに含まれる指導事項を原則 出題内容:「知識」と「活用」の2種類の問題を出題 「知識」とは、国語A,算数A,数学Aの教科が該当します。

調査対象が小学6年生、中学3年生というところがポイントです。

小学6年生と言えば中学受験を控える学年、中学3年生は高校受験を控える学年ですので皆それなりの学力が付いている時期。

ただ、出題教科に英語が含まれていない事が残念です…。

2016年
(平成28年)
2015年
(平成27年)
2014年
(平成26年)
小学生学力テスト順位10位15位16位
中学生学力テスト順位5位8位5位

静岡県に住む児童の成績は、小学6年生時点では全国47都道府県ランキングで10位と毎年ランクインしていますが、中学3年生時点の学力テスト実施時には大きく順位を上げている状況です(平成28年度は47都道府県中5位!)。 

この学年が上がるほど成績が上がるのには、ある理由がありました。

静岡県は就職を見据えて県外への大学進学を希望する生徒が多い

静岡県がまとめた「高校生の大学進学等に関する意識調査結果」に注目すべき内容が掲載されていました。

「あなたは大学に進学する希望はありますか」という調査に対して、普通科の生徒はほとんど(99.5%)が大学への進学を希望するという調査結果になっていました。

普通科(理数・国際を含む)及び芸術科の生徒は大学進学希望が多く、普通科で 99.5%、芸術科で 77.8%となっていました。また、職業系専門学科及び総合学科の生徒は、ほぼ同じ傾向で大学進学希望は30%前後となっていました。

また保護者に対して「あなたはお子様に大学進学させる希望はありますか」という調査に対して、普通科に通う生徒の保護者のほぼ全員(98.6%)が生徒と同じ回答(大学進学を希望する)となりました。

生徒・保護者共に大学進学を望んでいるという背景が浮き彫りになっています。

それでは、大学進学を希望する生徒が多いというのは分かりますが「どの基準で」大学を選んでいるのでしょうか?

ここにも「高校生の大学進学等に関する意識調査結果」に記載がありました。

大学進学を希望する生徒が大学を選ぶ基準として「自分が希望する就職につながる大学」という内容が最も高い割合を占めていました。

こちらは普通科だけでなく、職業系専門学校(農業・工業・少額)及び総合学科も同じ傾向(自分が希望する分野の勉強ができる大学)がありました。

生徒が「自分が希望する就職につながる大学」を希望する傾向と同じように、保護者の方もお子様の就職の為に大学進学を考えている方が多い結果となっています。

また、面白いのは「お子様が希望する分野の勉強ができる大学」を大学を選ぶ基準にしている、つまりお子様の希望をそのまま受け入れているという背景がありそうです。

そして、最も重要な「どの地域の大学に進学するのか」という調査結果においては静岡県外を希望する生徒が多いという事が傾向としてあるようです。

普通科(理数・国際を含む)、商業科及び芸術科の生徒は静岡県外への進学希望が多く、普通科で 55.0%、商業科で 39.5%、芸術科で49.4%となっています。

農業科及び総合学科の生徒は県内への進学希望が多く、農業科で 49.0%、総合学科で55.8%となっていました。

また、工業科では半数以上の51.6%が「地域にはこだわらない」と回答している事から進路によって認識が異なる事が背景にあるのも分かりますね。

静岡県の学習塾軒数は全国10位

そんな、県外の大学への進学者が多い静岡県ですが、受験等の学力を上げる事が出来る学習塾軒数は全国比でどれくらいなのでしょうか?

少しデータは古いのですが、2014年度の日本全国の学習塾は55,037軒と報告されており(総務省の経済センサス‐基礎調査より)、 小中高校生徒1,000人あたりの学習塾軒数は約4軒。

47都道府県中、最も多いのは和歌山県で約6軒。 一方、最も学習塾が少ないのは岩手県で小中高校生徒1,000人あたり約2軒でした。

そのような中で、静岡県の学習塾軒数は47都道府県中9番目の学習塾軒数となっています。

その他学習塾軒数に関わる数値は下記の通りです。

47都道府県中順位学習塾軒総数1,000人あたり塾軒数
静岡県10位1,755軒4.32軒

県外・また首都圏への大学進学を希望している生徒が多く、塾軒数も10位と県全体で教育に対する熱も高いのが静岡県の特徴です。これはうかうかしてられないですよね!

住んでいる地域で学力差が発生する【教育格差】

実は、大学進学を希望されるお子様が住んでいる地域によっても大学進学率が異なる事はご存じですか?

有名進学塾や予備校は都心部に集中し、過疎化が進んでいる地域から通う事が非常に難しい現実があります。

左記のグラフでは地方に住んでいるというだけで、保護者の収入が同じでも進学率に差が出るといった先ほど説明した保護者の収入格差による子供の教育格差とは、また違った側面で問題が発生している事がお分かりになると思います。

こうした「教育格差」によって、影響を受けている若者が非常に増えているという事自体初耳でしたし、保護者の収入の影響はさておき、住んでいる地域によって差が出るといった事はあってはならないと思います。

地方自治体も交付金頼みという事も聞きますので、どうにかしたいと思っても出来ないのが現状なのでしょうか。

県外の大学に進学したいと思っても、地域によって差があるなんて…。教育はみな平等に与えられるものだと思っていたのは私だけでないはずです。実は塾の軒数なども含めて大きな理由があるんです。

教え方が上手い先生(塾の講師)は給与が高い都内に

教え方が上手い先生(塾の講師)は給与が高い都内に

実は塾の先生の給与が相当に高いんです。

たとえば、大手の有名な塾講師の年収は1000万円クラス。一方、平均的な街の塾講師は、経験が浅ければ200万円台、中堅クラスで350万円くらいといわれています。

 引用元:【en転職】塾講師の年収ってどれくらい?|業界ウラ話

塾の先生も人間。やはり人気が出る授業や結果を残す授業を行い、年収を増やしたいと思うのは当然です。

そんな出来る塾の先生はみんな大きな収入を求めて都内の大手塾に転職する事が多くなっています。

良く「カリスマ講師」とか言われる塾の先生も、みんな最初から大手の塾に在籍していたわけではありません。

今はどの塾でも「合格者数〇〇人」と発表しているほど、多くの難関高校・大学の実績を残したいと考えているので、実績のある塾の先生をスカウトする事が多いといわれています。

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